2006年3月11日 日劇1他にて 全国ロードショー 監督・脚本・設定は『アニマトリックス』『リディック・アニメーテッド』のピーター・チョン監督！

アカデミー賞女優シャーリーズ・セロンが主演した実写映画版によって、日本でも脚光を浴びている“イーオン・フラックス”。『アニマトリックス』などで知られる人気アニメーター、ピーター・チョンが監督・脚本・設定を務めたオリジナル・アニメーション『イーオン・フラックス』は、1991年に誕生するや、独創的な世界観とビジュアルで熱狂的なファンを集めた注目のＳＦアクションだ。 国境を接して対立する二つの国家、ブレーニャとモニカ。ブレーニャの君主トレヴァー・グッドチャイルドは自らの野望のおもむくままに様々な陰謀を画策する。それを阻止すべく立ちふさがるのがモニカのスーパー・エージェント、イーオン・フラックスだ。各エピソードはイーオンとトレヴァーの対決を軸に、１話完結形式で展開する。 セリフによる説明を極力排した演出は、観る者のイマジネーションを根幹から刺激。スピード感あふれるスタイリッシュなアクションと斬新なビジュアルセンスも大きな見どころだ。見直す度に新たな解釈と面白さを発見できる奥の深いドラマツルギーと完成度の高いエンターテインメントの融合は、『マトリックス』の先駆けとも言えるだろう。 そして何といっても魅了されるのが、新時代のスーパー・ヒロイン、イーオン・フラックのキャラクターである。超人的な身体能力の肉体をセクシーな衣装で包み、クールに、大胆に任務を遂行するイーオン。トレヴァーの暗殺が最終的な目的にも関わらず、時には彼への愛情さえ示すその行動はあまりにも謎に満ちている。勧善懲悪の正義の味方でも、最近のアメコミ映画によくある苦悩を抱えた屈折したヒーローでもない。まるでフィルムノワールのファムファタールのような、敵か味方かもわからない奔放で危険な立振舞いは、これまでのどんなアニメヒロインにもない強烈な魅力を放っている。 アニメという枠を超えた、真の意味で大人のエンターテインメントと言えるアニメ版『イーオン・フラックス』。映画版を観た人もこれから観る人も、その驚異的な作品世界に圧倒されるのは間違いない！